ノーレイティングとは?意味・メリット・デメリットを紹介

ノーレイティングとは?

ノーレイティングとはリアルタイムのフィードバックを重視した評価方法のこと。「評価しない」ことではなく、日常的に上司が部下にフィードバックし、その都度評価する仕組みがノーレイティングです。ノーレイティングの特徴やメリット・デメリットを解説します。

ノーレイティングとは、リアルタイムのフィードバックを重視した評価方法をいいます。ノーレイティングでは上司が部下に対して頻繁にフィードバックします。仕事の指導や仕事ぶり、あるいは目標に向けた活動など多方面について上司からのフィードバックがあるのです。

従来の評価制度では年に1~2回のフィードバックしかありませんでした。しかし、ノーレイティングはリアルタイムでフィードバックします。部下の目標についてフィードバックしていくため、目標は自分ごとになりますし、環境変化の中で生まれた問題や課題に柔軟に対応していけるのです。

ノーレイティングの特徴

ノーレイティングの特徴は、「頻繁にフィードバックすること」と「評価を積み上げること」の2つ。ノーレイティングのフィードバックは、「部下からミーティングしたい」といわれたら断れません。部下は自身の成長がフィードバックによって得られると考えているので、上司にフィードバックして欲しいと思っています。

ノーレイティングではリアルタイムのフィードバックによって評価し、その結果を積み上げていくことで上期・下期もしくは年度の評価とします。ノーレイティングでは、上司は常に部下に対して気を配っていくことになります。

ノーレイティングのメリット

メリット

ノーレイティングにはどんなメリットがあるでしょうか。3つのメリットを確認していきましょう。

部下が人事評価に納得する

ノーレイティングではリアルタイムのフィードバックが行われるので、部下は評価結果に納得します。リアルタイムで仕事や態度、あるいは目標に対する活動について指導され、あるいは評価されれば、部下は良い行動を維持し、また、悪い行動は改善していくようになるでしょう。

仕事や目標に対して、ビジネスパーソンが良い行動を維持し、悪い行動を改めていけば、成果の向上にも繋がります。インプットの量をいくら増やしても、ビジネスパーソンが相手にしているのは答えのない課題や問題です。学生時代と違って必ずしも答えがあるわけではないのです。

上司・部下の人間関係が改善する

ノーレイティングでは上司が部下の仕事や行動に関心を持つようになります。頻繁にフィードバックするわけですから当然ですね。上司が関心を持って部下に働きかければ人間関係が良くなります。上司は部下がどうすれば仕事ができるようになるか相談に乗り、目標達成に向けて支援していきます。つまり部下は孤独に目標達成を目指すのではなく、上司と共同的に目標達成に向かっていくのです。

動機づけに繋がる

ノーレイティングは動機づけに繋がります。ノーレイティングで設定する目標の難易度は高く、上司・部下との話し合いの中で「どうすれば達成できるか」を議論し合うのです。目標設定理論においては、明確で高い難易度の目標を設定した方が動機づけに繋がることが説明されます。

問題は、高い難易度の目標をどのようにして達成するかということ。目標だけ与えられ「あとは自分ひとりで何とかしてね」ということだと、部下は目標を達成できないこともあるでしょう。ですから、頻繁にフィードバックがあるノーレイティングでは部下の動機づけを向上させることができるのです。

ノーレイティングのデメリット

デメリット

ノーレイティングのデメリットを確認します。

管理者に負担がかかる

頻繁にフィードバックするノーレイティングは、管理者に負担がかかります。ノーレイティングにおいて、上司はリアルタイムで部下の相談を受け、指導し、そして評価も行います。既に多くの仕事を抱えている管理者は、ノーレイティングによって多くの時間を費やすことに。部下が多くいればいるほど、管理者の負担は高まるでしょう。しかも、部下から「フィードバックをお願いしたい」と依頼されれば断れないのです。

管理者に高いマネジメント力が必要になる

ノーレイティングは管理者に高いマネジメント力を求めます。部下の能力は全て同じではありません。個々に能力が異なる部下に対して、管理者は相手の能力に応じた指導をしていく必要があります。社歴が浅く専門知識が不足する部下には、基礎を厳しく指導し、成果を丁寧に見守る必要があります。ベテランの部下には、ヒントを与えつつ、ともすると自分本位になりがちな相手の特性を組織目標へと導いてやる必要があるでしょう。

元々、マネジメントは部下の能力に応じて柔軟に対応することを求められます。ただ、ノーレイティングではリアルタイムのフィードバックと評価を行うので、従来よりも高いマネジメント力が必要になるのですね。管理者にマネジメント力が備わっていない状態でノーレイティングを導入すると、人事制度と現場のマネジメントに不整合が生じ、うまくいかないでしょう。

どのようにノーレイティングを導入すれば良いか?

ノーレイティングを導入するにあたって大切なことは2つ。「人事評価制度の課題の把握」と「管理者の育成」です。

ノーレイティングは人事評価制度の仕組みです。現状の評価制度はどんな評価制度でしょうか。目標管理制度、能力評価、職務評価、役割評価といった様々な制度があり、自社で導入している評価制度の課題を洗い出して下さい。

ノーレイティングでは管理者のフィードバックが肝となり、人事評価制度を元に管理者は部下を指導します。分かりづらかったり、あいまいだったりする項目は改め、管理者が指導しやすく、また、部下が納得しやすい制度に改定していきましょう。特に能力評価の場合は、目に見える顕在能力で評価しているつもりが、潜在能力で評価する評価項目になっていることもしばしばあります。「管理者が評価項目を元に指導する」ことを念頭に改定すべきものは変えて下さい。

もう1点が管理者の育成です。ノーレイティングでは高いマネジメント力が必要となります。自社の管理者を見回したとき、「ノーレイティングを実施するのにマネジメント力が備わっていない」と感じられるなら、管理者を育成するための研修を実施していきましょう。

まとめ

ノーレイティングとは、リアルタイムのフィードバックを重視した評価方法のことです。ノーレイティングに対する誤解として「評価しない」ことがありますが、年単位、半期単位の評価をやめるだけで、ノーレイティングでも評価は行います。むしろリアルタイムで頻繁に評価し、評価結果を積み上げて年間の評価にするのがノーレイティングです。

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